2016年2月29日 星期一
Fred Hersch - Solo (2015)
Fred Herschv- Piano
Tracklist:
1. Olha Maria/O Grande Amore
2. Caravan
3. Pastorale
4. Whirl
5. The Song is You
6. In Walked Bud
7. Both Sides Now
Palmetto Records, 2015
辛い時期を乗り越えてこその力強さ、そして優しさに満ちたピアノ・ソロ
Fred Herschは、1955年オハイオ州生まれのジャズ・ピアニスト。
これまで数多くのアルバムをリリースしており、特にその美しいピアノ・ソロには定評があります。
「Solo」は、タイトル通り、2014年8月14日、ニューヨークでのソロ・ライブの記録。
辛い時期を乗り越えてこその力強さ、そして優しさに満ちたサウンドは、Herschが、これまでの人生を振り返りつつ、今ここにいる自分の存在を確かめながら、明日に向かって、その歩みを進めていこうという意思のもとに生み出されたように感じられます。
1曲目「Olha Maria / O Grande Amor」は、 ボサノヴァの帝王 Antonio Carlos Jobimのメドレー。前半の「Olha Maria」は、密やかにはじまります。この日の自分の調子を探るように演奏は続いていきますが、曲の終盤での高音部への展開には、聴いている側の胸も熱くなります。
後半の「O Grande Amor」は、曲の良さをリズミックに表現し、観客の心を引き寄せます。Herschのテクニックが光る曲。
2曲目「Caravan」は、Juan Tizol作の有名曲ですが、曲本来が持つ軽快さはあまり感じられず、Herschは多分に思索的な演奏に終始しており、このスタンダードの解体と再構築に身体を張って取り組んでいるようにも聴こえます。
3曲目「Pastorale (for Robert Schumann) 」は、Herschのオリジナル。一転してリリカルなピアノの響きが、会場内に流れます。観客もほっと一息ついたことでしょう。こちらには、苦悩の表情は感じられず、流麗に歌うピアノの響きに身体を浸すことが出来ます。そして、シューマンに捧げた曲らしく、クラシカルで高貴な雰囲気が。
4曲目「Whirl (for Suzanne Farrell)」も、Herschのオリジナル。この曲を収録した同名のアルバムも、Herschトリオにより2010年にリリースされています。ここでの演奏は、同じオハイオ州生まれのバレリーナに捧げられているようです。曲は力強く始まり、Herschの心に火が付いたようにスピード感も増して、息をのむような演奏が繰り広げられます。このアルバムの山場をなす圧倒的な演奏で、観客も緊張が途切れることはなかったと思います。
5曲目「The Song is You」は、Jerome Kernのミュージカル・ナンバー。一転して穏やかな旋律が現れ、テーマがじっくりと奏でられていきます。心に沁み渡る演奏とはこのこと。
6曲目「In Walked Bud」は、Thelonious Monkの作品。軽快で、ちょっとした遊び心も含まれているようです。リラックスした中にもHerschの熱い思いが伝わってくるようで、観客も歓声を交えた大きな拍手で熱演に応えています。
7曲目「Both Sides, Now」は、アンコール曲でしょうか?作者 Joni Mitchellの心が映し出されたような極めてリリカルなサウンド。正にピアノが歌っています。ゴスペル調の展開も素晴らしく、思わずため息が漏れそう。
この場に居合わせた観客は、Herschと共にひとつの時間を共有し、その演奏をいつまでも心のうちに留めようと感じたに違いありません。
By Hiroさん
http://www.amazon.co.jp/review/R194QJZGS7LPMF/ref=cm_cr_rdp_perm?ie=UTF8&ASIN=B010PD9ERQ
気づいたら約一週間このアルバムを 聞き続けていました。
辛い時期を乗り越えていく途中の私を癒してくれた。
Joni MitchellのBoth Sides Nowに書いたよう:
「I've looked at life from both sides now
From win and lose and still somehow
It's life's illusions I recall
I really don't know life at all」
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