2013年4月4日 星期四

Rene Urtreger - Tentatives【澤野工房】




録音年:2006年 
発売日:2006.9.15

美曲を自ら紡いで尽きることがないユルトルジェは、
誰もが取り上げてきたお馴染みの曲を、
とても新鮮な解釈で差し出してくれる。
美しい、その一言に尽きる。

1 Autumn in New york 
2 What is this thing called love? 
3 Laura 
4 I'll remember April 
5 Someday my prince will come 
6 Dear old Stockholm 
7 My funny valentine 
8 Cherokee 
9 I didn't know what time it was 
10 Il neige sur pernes 

RENE URTREGER (PIANO)

キャリア半世紀以上となるフランス・バップ・ピアノの巨匠ルネ・ウルトルジュ(1935年パリ生まれ)の、円熟の至芸が堪能できるソロ・ピアノによるスタンダード集。年季の入った「バップ・ピアノ」ならではの硬質感や彫りの深い陰影的渋味、を肝としながら、サロン・ミュージック風のエレガントな装飾性~荘重さや、寛ぎ小唄または耽美派バラード・タイプの柔和なロマンティシズム&ウィット、も的確にブレンドされた、硬軟のバランス感覚抜群なさすが安定感ある旨口快演が小気味よく紡がれる充実内容である。リズムやテンポにも適宜細かに変化のつけられた、ワンポイントの寛ぎ気分を絶やさぬ自然で滑脱な邁進が続き、アレンジや構成~キメ的文脈展開を重視したスコアー派っぽいアプローチと、徒然気ままな職人芸的アドリブ大会に伸び伸びと興じるような自由スケッチ・コーナー(?)、とが巧い加減(曲によって異なる)で交錯融和、→1曲1曲は程好い簡潔さでこざっぱりとまとめられて、音空間には瀟洒な旨味と風流な行間余情が溢れ、飽きさせない。嬉々溌剌とストレートにパウエル技を繰り出し続ける楽しさ一杯のおおらかアクション趣向や、重厚で翳り濃くも温かな哀愁バラード、粋なファンキー・フィーリングとM・ウォルドロン似?のダークな情念っぽさがスリリングに錯綜する緩急折衷型のドラマティック熱演、等々、忘れ難い聴きどころも豊富な、軽やかにして懐の深い吟醸作。




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